9月4日発売のハイパーバイク「ZRX特集パート2」の取材。オートポリスにて
全〜開走行と撮影が、すべて終わりましたので詳細を発表させて頂きます。

今回の試乗インプレッション・ライダーは戸田選手です。(ノジマのライダーとして各地のレースに参戦
オートポリスのレースにも
ZRXで参戦していましたので、とても詳しいですよ)

■ 写真はすべてクリックで大きくなります

 

■ エンジン
「ZZR1200エンジンパーツ」&「ハイパーイグナイター」&「FCRキャブ」=約170PS弱です
 
 まずは何を言っても、今でも多くのご注文を頂いております「バックトルクリミッターKIT」ですね。誰が乗っても体感でき、安全なコーナー
 リングが可能なバックトルクリミッターはZRXの5速/6速に関わらず必要不可欠なパーツです。詳しくはカスタム・コーナーをご覧下さい
 
 今回のZRX1200Rのエンジン内部はZZR1200を流用することにしました。ピストンはヘッド部が盛り上がってハイコンプになりますが
 社外品のピストンほどはなく、ストリートでちょうどよい圧縮となります。左からZRX1200(215g)、ZZR1200(221g)、ZRX1100(ワイセコ)
 ピストンリングはセカンドリングの幅が違いますのでZRXとZZRには互換性はありません。ZZRの方がオイル掻きが多い(リング幅広い)
 ピストンピンは同じサイズなので交換されない事もあるようですが、見ての通り表面の仕上げが違います。(右の黒っぽい方がZZRです)
 仕上げ処理番数はメーカーが「言うな」という事ですのでここでは公表できませんが、要はZZRの方が荒くオイルを受けやすくなっています
 手で触って判るようなものではありませんが、油膜切れを防止する対策が採られています。ピストンとリング、それとピストンピンを
 ZZRに交換する場合は、高回転、高圧縮仕様になっていますのですべてセット交換と思ってください。
  
 カムシャフトは左からZRX1200、ZZR1200、今は生産していないZZR1100/ZRX1100用のBEET製ST-2です。
 注意して見るのはカム山の右側です、ZRX1200は割りとスルッと落ちていますが、ZZR1200は幅が広くなってモリっとしています。
 BEET製はこれでもかって言うくらいありますよね、これでバルブを開いている時間を決めているんです。吸入・排気の時間を多く取れる
 カムはオーバーラップが高回転域に移行しますので低速は少し犠牲になります。とはいえZZR1200ぐらいであれば充分にストリートでは
 アイドリングから高回転まで使えます。BEETのST-2カムはレース専用品ですが、ペガサスではストリートにもずっと使ってました(笑)
 ポートに関しましては、ウチでは昔から形状を変えるのは吸入側しか行いません。排気側は純正の基本形状を壊さないように
 効率良く流れるように修正します。今回の排気側はBEETのレーシングタイプのマフラーに合わせました。(写真撮り忘れました) 
 
 以前もハイパーイグナイターとして発売していましたが、専用カプラの入手が困難になり途中で発売を見合わせていました。
 ところが、最近まったく違う業種から入手できるようになり販売の復活?が可能となりました。
 
 詳しくはカスタム・コーナーをご覧頂くとして、サーキットでの全開走行の結果をお伝えします。戸田選手に走行前、仕様の説明を
 行い、走行時間の半分でピットインし配線を入れ変える事にしました。エンジン、車体すべて同じセッティングでイグナイターのみの
 違いですが、スイングアーム補強や前後サスペンションのセッティングなどのノウハウで、多少の事では振れないようにしています。
 その甲斐があるのと、ライダーの腕が良いのでノーマルイグナイターではほとんど振れも出ず、迫力ある走行を行いました。
 走行時点半分でハイパーイグナイターへ入れ替えたところ、高速域になると振れが出始めて、戸田選手も「あ〜来たね〜」って
 乗ってたそうです(笑)。走行後の戸田選手  「ノーマルはFCRの吸入音はしているけど前へ押し出すパワーがフラットで乗りやすい。
 ハイパーイグナイターは吸入の音に対してグングン押し出されて行き、更に速度が伸びて振れ出しますね。特に6000rpm〜7000rpm
 からの上が、とてもパワーがあってイイ。パワーが出た分、ノーマルイグナイターで走っているギヤチェンジのポイントも早くなるので
 皆さん最初は戸惑うかも知れませんね(笑)。でも今回は同じエンジン&車体で比べれたのは面白かったです。」とのコメントでした。
 

■ 車体 編

     
 以前は前後ともオーリンズでしたが、巷で多いのと個人的には純正フォーク改が乗りやすくて好きなのでフロントフォークは純正を改良。
 チタンコートの色に悩みましたが、ピュアパープルに決定。中身はダンパーを少し効かせる改造とスプリングを0.9k(下)に変更しています。
 オイルは#7.5で少し柔らかめですが、今回の目的はレーサーではありませんので後のクァンタムとのバランスを重視しています。
 そのバランスセッティングを行いやすくしているのがリヤサスのレイダウンキットです。
 フロントに合わせるのに、リヤを柔らかくしてもただ柔らかくなるだけでコシが無くなります。硬くするとフロントが負け始めます。
 リヤサスを交換されている方々に多いのが、リヤをどんなに緩めても「フロントが負けている」ですよね。リヤサスが立っているので
 当然そうなります。リヤに負けじとフロントを硬くすれば一般公道ではハネて乗れたものになりません、フロントは「ほんの少し硬い」が
 ちょど良いんです。ブレーキ時からコーナーへのアプローチまでフロントは重要な役目を担っています、路面から伝わってくる情報量が
 多いほどライダーは安心して走れます。(硬いと情報量が少ないので、出来るだけそういうセッティングを目指しましょう)
 余談ですが、全日本でも時々「フロントの接地感が無い」などとライダーが言いますが、同じバイクに乗って何レースもしているのに
 コースや天候などにより、セッティングを変るとそうなります。でもそれはその日、その時間帯で究極のタイムを出すために
 ギリギリ使える軟さと硬さを狙っているからなんですよ。レーサー仕様だからって硬い訳ではありません、軟いと硬いの中間なんです。

 その前後サスを受け止めるのがフレームでありスイングアームです。今回のZRXのフレームはノーマルのままで補強は入ってません。
 まったくの補強無しフレームに、ペガサスの補強入りスイングアームとの組み合わせを 現役トップライダーに乗らせると何と言うか?
 そのコメントに非常に興味がありましたが結果は上々です。上記のように165PSほどの純正イグナイターまでは振れません!
 ウチのテストではどうしても「ひいき目」な説明になってしまいますので、今回の戸田選手のコメントはうれしかったですね。(^o^)丿

 
アクティブのアルミ補強?バーは、決して補強ではありません。単にファッションです・・・(店内に転がっていたのを使っただけです)
  こんなアルミバーでZRXの振れが止まるなら話は簡単ですよね・・・(^^; アクティブさんに怒られるかな?
 
 ホイールは、マグが取材に間に合わなかった事もありアルミのゲイルでした。正直今までには装着したことは無かったのですが、
 思っていたよりイイですね(笑)。ディスクローターは前後ともブレーキング、まあ今流行のウエーブディスクですが軽量化としては
 とても貢献しています。Fキャリパーは90mmピッチでボルトオンのAPレーシングCP4477をオーバーホールして装着です。
 
 足回りの総括として、@軽量化できる所は軽量化する。A重要な所は多少重くなっても補強する。B走行するレンジを把握して
 パーツ選びを行う。と言うことで今回は製作し、試乗インプレッションが終わりました。取材数日後も違うライダーが乗り、よく出来ている
 とのコメントばかりです。実際乗るとだれでも体感できます。いや〜やっぱりZRXは面白いですよね〜 ヾ(^-^)
 

■ 番外 編

 オートポリスに集まった他の取材車両です。なつかしい車両からDAEGまであり

 にぎやかな取材となりました。

 
【 ペガサス号の主な変更点 】
 エンジン  車体
ピストン関係 ZZR1200 Fフォーク 純正加工/チタンコート/スプリング
カムシャフト ZZR1200 Rサス クアンタム
シリンダーヘッド ポート加工(圧縮はSTD) 前後ホイール ゲイルスピード
クラッチ ペガサス=バックトルクリミッターKIT 前後タイヤ メッツラー新作 Z6
クランクシャフト STD 前後ディスク ブレーキング/ウエーブ
マフラー BEETレーシングタイプ 左右マスター AP3125
サーモスタット ペガサス=レーシングサーモ F-60 Fキャリパー AP4477
クーラント ペガサス=冷却液 カーム2 Rキャリパー STD
キャブレター FCR39φ スイングアーム ペガサス=補強 タイプR仕様
点火系 ペガサス=ハイパーイグナイター リヤサス ペガサス=レイダウンKIT
ケースカバー系 ウイリー Rスプロケット サーキット/ストリート共に45T

細かな変更点は沢山あります。すべてを書くのが大変なので写真を見て探してください(笑)

ハイパーバイク誌よりいち早く紹介しましたが、皆様へ何かしらの参考になれば幸いです。

 

 

 

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